32+42=52
というのはよく知られている式です。
一般的に
X2+Y2=Z2 (X,Y,Zは互いに素)
満たす自然数の組み合わせは、a,bを自然数として、互いに素、1つは奇数、もう1つは偶数として、
X=a2-b2
Y=2ab
Z=a2+b2
となります。
1977・8年頃の話です。
33+43+53=63
が成り立つことを見つけました。
このことから、次のようなことが想定できました。
34+44+54+64=74 ?
35+54+55+56+57=58 ?
・ ?
・ ?
フェルマーの最終定理
「nが2より大きい自然数ならば、Xn+Yn=Znを満たす自然数X,Y,Zは存在しない」
を拡張して、
「nがmより大きい自然数ならば、X1n+X2n+···+Xmn=Xm+1nを満たす自然数X1
X2
···
Xm+1は存在しない」
が成り立つかもしれない、と。
しかし結果的に、計算式は成り立たないし、 フェルマーの最終定理の拡張も、下記式が既に発見されていて、すべて失敗に終わりました。
275+845+1105+1335=1445
(1966年、LanderとParkinが発見)
数学において、論理的思考は自由です。
最初に「公理」を列挙し、その「公理」から新たな「定理」を導きだします。世界で一番最初の「公理」は、「ユークリッド言論」です。
数学の思考は、「公理・条件」を簡単にし、定理の内容を広範囲にしたがります。どうしても
「一般的に」という思考になりやすいものです。 追記1
X3+Y3+Z3=U3
を満たす整数解は、a,b,c,dを整数とすると、
X=-(a2+3b2)2+(c2+3d2)(ac+3bd+3ad-3bc)
Y=(a2+3b2)2-(c2+3d2)(ac+3bd-3ad+3bc)
Z=-(c2+3d2)2-(a2+3b2)(ac+3bd+3ad-3bc)
U=(c2+3d2)2+(a2+3b2)(ac+3bd+3ad-3bc)
(発見者:オイラー)
追記2
私が「最高に一般的」と思うのは、ゲーデルの「不完全性定理」です。証明およびその原理については、私の脳では理解できません。
「不完全性定理」の示すものは、公理系をどのようにとっても不完全なものが存在する、つまり公理系をどのように拡張しても証明できないものが無数に存在する、つまり完璧な公理系は存在しない、ということです。
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