ウォリス/放物線の積分






[放物線の積分]

ウォリス(1616-1703)は、オックスフォードが出版した「無限小の算術」の中で、積分と同じような問題を証明しました。問題とは、軸とで囲まれた面積を求めることでした。証明方法は、不可分法・数学的帰納法・極限論を使った方法です。不可分法は、カヴァリエリの不可分法を参考にしてください。なお、この方法は、フェルマーやロベルヴァールの研究と重複するようですが、ウォリスはかれらを知らなかったようでした。

長方形の面積と、放物線によって囲まれた図形の面積比を求めます。
とします。

区間等分します。
現代の表現で、座標はになりますが、ウォリスの証明法が不可分法のため、座標をとおきました。
各点において、垂線を引く。長方形の面積の和と、放物線によって囲まれた面積の比を求めます。

の場合

    
の場合
三角形の面積と長方形の面積の比、と解釈します。
から始めて、順に計算します。





これらの比はよりつねに大きく、かつその差はとなっています。
分母が6づつ増加しているから、帰納的にが無限大になると、その差は消滅してしまう。
つまり、比になります。
の場合
の場合と同様に計算し、比になります。
一般のの場合
帰納的に、比になります。

長方形が関数によって分割されます。関数の下部に面積と上部の面積を足すと、四角形の面積になります。幾何学的な解釈だが、これを現代の表現で表すと、

となります。
ウォリスは、これを補完法と名づけました。
この式により、の場合の積分の計算をしました。
さらに一般化し、の場合、比となることを発見しました。

[階乗の拡張]

ウォリスは、半円の面積ということを知っていましたが、不可分法を使った半円の面積を求める方法を研究しました。
現代の表現で表すと、になります。
ウォリスは、直接計算する方法を探すことはできませんでした。
そこで、を自然数として、と計算しました。
この式が分数に対しても成り立つことを仮定して、


としました。


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